ホワイトニング(ブリーチング)

・最近、いろいろなメディアを通じて、歯の、
ホワイトニングとかブリーチングという言葉をよく聞かれると思います。
・これは、黒ずんだり、黄色くなった歯を白くする最近の歯科技術の一つです。
・審美歯科とか美容歯科といわれる領域の歯科治療の一つです。
ホワイトニングの実例(オフィスホワイトニング)

左写真は術前。右写真は術直後。このようにオフィスホワイトニングでは直後にかなり白くすることができます。
歯の色はいろいろ


写真は昭和大学・歯学部・齲蝕・歯内治療学講座 久光 久教授のご厚意による
なぜ歯が白くないの?

なぜ歯が白くないの?
・ホワイトニングをしたいと思われたあなた。あなたの歯が、なぜ白くないのでしょうか?
・実は、歯というのは歳と共に少しずつ、本当に少しずつ象牙色が濃くなっていくものなのです。「その色が少しでも薄くなれば」
と思っておられるのでしょうか?
・あるいは、かつて歯を悪くしたために、その歯だけが黒くなっているのでしょうか?
・あるいは、小さいときに抗生物質を使い、そのために歯が黒く見えるのでしょうか?
このような歯を白くする方法などを見ていきたいと思います。なかには、ホワイトニングだけでは白くできない歯もありますが、
最後までご覧ください。
ホワイトニングをする前に!
・
歯を白くしたいという願望は皆さんお持ちだと思います。
・そのためには、基本的に
1.まず自分の歯を悪くしないこと。
2.セルフケアー(本講座1回目、2回目参照)をきっちりすること。
3.プロフェッショナルケアー(同上)をきっちり受けること。
などが必要です。
しかし運悪く歯が黒くなった場合は、歯を白くすることが必要になります。
なぜホワイトニングするの
・歯を白くするのには、
3つの目的があります。
1.自分の歯をさらに白くしたい場合。
2.歯胚(歯が歯肉からまだ出てきていないが、歯の原器が歯肉内にある時期)ができつつあるときに、
テトラサイクリン系など抗生物質を服用して、永久歯の歯が黒く着色する場合があります。これを白くしたい場合。
3.歯が悪くなり、歯髄腔(歯の中で神経や血管が入っている場所)の中で出血し、象牙細管という細い管の中に血液が入り、その中で、
ヘモグロビンが酸化して、外から見ると歯が黒くなって見えることがあります。これを白くしたい場合。
などです。
ホワイトニングの実際

ホワイトニングには大きく分類して2つの方法があります。いずれもまず歯科医師の診査、
診断を受けた後、実施します。
1.ホーム・ホワイトニング
診断を受けた後、自分で自宅で
行う方法。
2.オフィス・ホワイトニング
診断の後、歯科医院で行う方法。
です。
それぞれ利点、欠点があります。
ホーム・ホワイトニングの実際

歯科医院で診査、診断のあと、印象(歯の型を取る)をし、自分にあったトレー(薬剤を入れる皿)を作ります。
そのトレーに薬剤を入れ、自宅で毎日行います。
なお、インターネット通販でお湯で温めてトレーを作り、薬剤を入れて行うものが売られています。簡便でよいのですが、
本当に自分にあったものであるのか、また、方法の中で危険性がないのかなどについて判断ができません。ご自分の責任で行うことになります。

ホーム・
ホワイトニングの利点
1.通院の回数が少なく、拘束が少ない。
2.治療費が比較的安い。
3.術式が簡単。そのため治療も安全。
4.時間をかけて白くするから、後戻りが遅い。
5.歯の艶が消えにくい。透明感のある白さが期待できる
ホーム・ホワイトニングの欠点
1.効果が出るまで時間がかかる。
2.トレーを使っている時間が長い。
3.きっちりとした咬合診断をした後、適当な使用をしないと顎関節症を起こすこともある。
4.症例によっては、知覚過敏を生じることもある。
オフィス・ホワイトニングの実際


オフィス・ホワイトニングの利点
1.短期間、短時間でホワイトニングの効果が出る。
2.歯科医師が施術するため、高濃度の薬剤が使用できる。そのために、治療回数が少なくてすむ。
3.1歯だけとか、特定の歯や部分だけを処置することができる。
オフィス・
ホワイトニングの欠点
1.1回の治療時間が長く必要。
2.治療費が高くつく。
3.短時間で白くするため、後戻りが早い。
4.高濃度の薬を使うため、取り扱いに注意する必要がある。
5.知覚過敏が出やすい。
6.透明感が失われやすい。
審美歯科・美容歯科

・歯を白くするのは美しくなりたいからです。
・歯科ではこれを審美歯科とか美容歯科とかいいます。
・これは、歯を白くするだけではなく、歯ならびを治し、歯の形を整え、顔と調和のとれた歯や歯ならびを回復することを意味します。
単に歯を白くするだけでなく、総合的な診査、診断が必要です。
ホワイトニングの重要性

・歯を白くすることは、 「自分に自信がつく」とか「コミュニケーションがうまくいく」といったことや、
美容の観点からも大切なことです。
・しかし、「歯」そのものをまずきれいにして、それからホワイトニングを考えないと意味がありません。その点でも、通販で提供される
「自分でできるホワイトニング」はおすすめできません。
・きっちりと歯の検診を受け、細かいところの歯の汚れ(自分の歯磨きではとうていきれいになりません)
をプロフェッショナルケアーで取ってもらい、それからホワイトニングをすると効果もあがり、仕上がりもきれいになります。
ホワイトコート

・最近歯の表面に接着する材料を塗布することで、歯を白くしたり、輝きを与える材料が開発されました。「ホワイトコート」といわれます。
・簡単に言えば歯のマニキュアです。
・だいたい1~3ヶ月もちます。歯を削らなくてもよく、歯科医院できれいにしてもらえます。
・耐久性がないのですが、定期的な歯のお掃除と共にしてもらうのも一つの方法です。
おわりに

・ いかがでしたか?
・ホワイトニングはとても楽しく、美しくなれる自己啓発の一つです。
・安易に取り組むのではなく、きっちりとした診断の後受けるようにしましょう。
・あなたもぜひきれいなお口にしてください。