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和歌山市 歯医者 玉置歯科医院

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   虫歯について
 

なぜ虫歯になるの? どうしたら防げるの?


なぜ虫歯になるの?

1.食生活の乱れ
 1)自浄作用のある野菜や、固いものを食べない。
 2)甘い物や、粘りのある物が好き。
 3)食べる時間が不規則

2.唾液の性状
 1)酸の中和力が弱い
 2)ねばねばした唾液
 3)唾液の量が少ない

3.虫歯原生細菌が多い

4.歯磨きが不適切

5.歯質強化をしていない



どうしたら防げるの?

1.食生活の改善
 1)まんべんなく食材を取る。(自浄作用のある野菜や固いもの)
 2)甘い物や、粘りのある物はできるだけさける。
 3)生活リズムをよくする。

2.固い物をよく咬み、唾液腺を刺激。水分を十分に補給。全身の体調を整え自律神経を正常に。

3.善玉細菌を増やす努力

4.適切な歯ブラシ方法をプロに教わる

5.フッ素などをうまく使い、歯質強化をする


歯のしくみ


  ha

1.歯冠部
  1)エナメル質(水晶と同じくらいの堅さがあります)
  2)象牙質(ぞうげしつ、堅いのですが、エナメル質よりは柔らかく、 鉄筋の役目をします)
  3)歯髄(しずい、神経と血管が入る部分があります)

2.歯肉(しにく、粘膜でおおわれています)

3.歯槽骨(しそうこつ、すこしやわらかいほねです)

4.歯根(しこん)

5.歯根はセメント質でおおわれています。

6.歯根幕という繊維が橋渡しをし、歯を歯槽骨に固定しています


虫歯ってなに?


   ha-2

虫歯というのは、水晶の硬さと同じくらい、かたい、かたい歯が細菌に感染して、そのために歯がボロボロにされることを言います。
右の図の黒く塗った部分に虫歯ができたと考え、そのうち四角で囲んだあたりが、左の虫歯の写真です。この写真は、 ネズミにS.mutansと砂糖を食べさせて、実際に、虫歯を作らせ、できたう窩の部分を顕微鏡で見たものです。「黒くやられた」 (患者さんの表現です)まだその先、神経のすぐ近く、まで細菌は深く浸透しています。


1.歯のしくみをご覧下さい。

2.歯の咬む面(咬合面)の中に、細い溝があります。
  その中に細菌をためるとそこからむし歯が始まります。

3.エナメル質を通った細菌は、象牙質へ入り、象牙細管を通って神経の穴に入っていきます。


虫歯の処置


 虫歯の処置

むし歯2

それでは、実際の虫歯の様子を見てみましょう。
上顎第2大臼歯に2つの虫歯があります。ほぼ中央にある黒い部分が中央小窩といい、この部分は虫歯が発生しやすい場所です。 この虫歯はダイアグノデント(以後DD:前述、レーザーで虫歯の感染の度合いを調べる器械) で調べると細菌が深く感染しているのが分かりました。
一方、左の黒い部分は、遠心小窩(ここもう蝕の発生しやすい場所です)。そこから下へ向けて遠心舌面溝と言い、 この部分をDDで検査するとエナメル質の表面だけの感染であることが分かりました。


最初の切削後

むし歯3

そのために、治療として、中央小窩は切削器具を使い細菌に感染した部分を削除しました。
切削した場所は穴が開いて見えます。


虫歯検知液

むし歯4

肉眼で感染が確認できるう窩の部分を削除したあと、虫歯検知液で細菌を染めてみます。


検知液で細菌を確認

むし歯5

肉眼 では細菌に感染した部分は削除できたと思ったところにも、薄くピンク色に細菌が染まるところが確認できました(緑色の円の中)。 その部分を、細菌に感染した部分だけを削れる(健康な部分は削れない)材料でできた切削バー(削るドリルの1種)や歯を削れるレーザー、 あるいはマイクロメーター(ミクロン)単位の細かい粒子を高圧で吹き付けて削るようにします。 これらの方法はいずれも痛くなく悪くなった部分を削除することができます。最近はこのように痛くなく、 感染した部分だけを切削できる道具が開発されてきているので、無痛の状態で、細菌に感染した部分を最小限取り除く治療法が確立されました。 これをMinimal Intervention(最小の侵襲)治療と言い、歯を必要以上に削らない治療方法に変わりつつあります。


完全な切削後 

むし歯6

虫歯検知液でピンク色に染まった部分も取り除かれ、細菌に感染した部分がなくなりました。現在ではこの部分に、 口腔内で光を当てて固まる材料を用いて修復するようになってきました。


修復後

むし歯7

赤色の円で囲った部分が先ほど切削したう窩に相当する部分です。先ほどの穴が嘘のようにきれいに修復でき、 まるで最初から虫歯などなかったように修復できました。
現在では、早く治療すればこのように、痛くなく、1日で、きれいに修復することが可能になりました。
また、黄色の円で示した、遠心小窩と遠心舌面溝は削らないで、フッ化ジアミン銀という薬と、 治療用の半導体レーザーを使って細菌の活動を不活化することでエナメル質を保存することができました。


治療前後

むし歯8

治療前と治療後ではこのように違います。早く治療すると、このようにきれいに修復できます。
また、虫歯になったことに気がつかないで、しみたり、痛くなったりしてから治療に行くと、大きな侵襲になり、もっと大きく削ったり、 神経の穴まで細菌が行っているために、大きな治療になり、隣(右)に見られるように金属でかぶせなければならないようになります。
このためにも、定期的なチェックは必要で、欠かせないことです。

 


虫歯のできやすい場所


1)小窩裂溝虫歯

小窩裂溝にできた虫歯です。

むし歯9

虫歯はできやすい場所があります。
できやすい場所を写真で見てみましょう

臼歯部の咬合面(咬む面)から見ると小さな溝(黄色の円)やくぼみ(緑色の円)が見えます。
また、前歯部の内側(口蓋側とか舌側と言います)にも見られます(赤い色の円)。これらを小窩裂溝と言います。
そこには食べ物や細菌がたまりやすく、特に子供の歯は小窩や裂溝が深く、ここから 虫歯になることが多いのです
また、外から見てそんなに深くないと思われる虫歯でも、表面を削ってみると、意外に深く浸食されている場合もあるので、自分で判断しないで、 専門家に診察してもらってください。
すでに見たように、いろいろな検出方法が開発されて、早く見つければ必要以上に削らないですみます。


2)平滑面虫歯

むし歯10

緑のの歯の状態ではフッ素を使い、 きっちりとした歯磨きをすることで、削らないで回復する事があります。

黄色のの歯のように、 エナメル質に細菌が完全に入り込むと削らなければ元に戻るのは難しいと思われます。

歯の「つるっ!」とした部分は普通虫歯にはなりにくいところです。
しかし、乳幼児が常にほ乳瓶をくわえて寝てしまったり、永久歯でも、歯の面にべたべたした食べ滓を着けたままで生活すると、 この写真のように虫歯になります。
緑の円の歯の状態ではフッ素を使い、きっちりとした歯磨きをすることで、削らないで回復する事があります。
黄色の円の歯のように、エナメル質に細菌が完全に入り込み、う窩になると削らなければ元に戻るのは難しいと思われます。
この場合歯を削って細菌を追い出したあと材料を詰めて修復しなければなりません。

3)接触面虫歯(コンタクトカリエス)

むし歯11

歯と歯の接触するところは(緑色のの部分)食べ物がたまりやすく、また、磨きにくいところです。そのために、 この部分から虫歯の発生することが多く見られます。この部分を、歯間ブラシや糸楊枝できれいにしておくことが大切です。
これは前歯部ですが、小臼歯や大臼歯でも同じです。



 


虫歯が進行すると・根治(根っこの治療)


虫歯ってなに?

ha-2

これがすすむとどうなるのでしょう?
次にそれを見てみましょう。


虫歯が進行すると

虫歯1

1.今までのスライドで見たように、歯の表面にできた虫歯は、う窩(虫歯の穴)になります。
  このころにしみ始めます。

2.神経の穴の中に細菌が侵入し、神経や血管を殺してしまいます。
  そのときにとてもいたいおもいをします。

3.さらに神経の穴の中を深く深く細菌が侵入し、歯の根っこの先から外に出ます。

4.そこに膿(うみ)の袋を作ります。右写真の緑色の円は、
  根の先から歯の外に出た細菌によって作られた膿の出口です。


根治(根っこの治療)

むし歯13

膿の袋から歯ぐきの外に出た細菌も、神経の穴を完全に治療すると膿の袋がなくなる場合があります。右の写真は、治療途中の物で、 細い細いやすりのような道具を使って、感染した歯髄腔を治療しているところのレントゲン像です。


根充(最後の薬を詰める) 

 むし歯14

左は、長くもつ薬をきっちりと入れて、填塞したものです。このようにきっちりと治療をすると、右の写真のように、ほぼ1週間で、 膿の出口は自分でふさいでいきます。

完全に治療できると、1週間でこのようにきれいに膿の袋がなくなる場合があります。


 


治療方法のおさらい


Co : エナメル質に軽度の虫歯があり、放置すると進行します。この場合、 フッ素を使った自分でする歯磨きと歯科衛生士が行うプロフェッショナルケアーで予防をしながら観察して、進行しないようにします。


C1~C2 : エナメル質の深いところや、象牙質にまで虫歯細菌が侵入すると、 残念ながら歯科医師が切削器具を使って削らなければなりません。


C3 : 歯髄腔(歯の中の神経や血管の入っている穴) の中まで細菌が入ると、神経の治療をしなければなりません。


C4 : 根っこだけになると、 抜かなければならない可能性が大きくなります。早く治療して、根っこが健全であれば、その根を土台にして歯を作ることはできます。

 


おわりに


・虫歯は口腔内に常にいる細菌(常在細菌)により歯の硬組織が感染症になる病気です。
・手入れをするとかかりにくくなります。
・早く見つけると痛くなく治療できます。
・手遅れになると、痛い思いをしたあとで、もう一度痛い治療をしなければなりません。
・生活習慣、食習慣でも予防することができます。その意味では生活習慣病です。

これで、虫歯に関するお話はひとまず、おしまいです。ご質問などありましたら、
掲示板やメールでお伺いいたします。


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