おわりに
・インプラントはうまくいけばとても快適に噛めるようになり、十分若返ることができます。
現在の歯科医学の恩恵に浴することができると思います。
・一方で、インプラントは、歯根に本来、備わっている「歯根膜」がありません。ですから歯根膜がもつ、
衝撃を緩衝する組織や神経の終末がインプラントには、ないのです。その状態で毎日食事のときに自分の体重に近い力を何百回、
何千回とかけるのですから、慎重に検討してから実施してください。
・ご自分の歯はとてもよくできています。その歯を無くさないように、予防のための受診や、ご自分の手入れを十分にして、
もし歯を抜かなければならない場合は、「その歯は本当にだめなのかどうか」について十分説明を受けてください(ほっておくだけほっといて、
「何とか残してくれ」というのは問題外)。安易に「インプラントがあるからいいや!」というようなものではありません。
くれぐれもご自分の歯を大切にしてください。
今回の講義の写真と図については、堺市、筒井歯科医院、
筒井隆史先生のご厚意によりました。先生はニューヨーク大学・大学院でインプラントについて学ばれ、
帰国直後のまだ荷物も完全に開いていない時期に、写真提供を無理にお願いしたにもかかわらず、ご提供頂きました。感謝致しております。