1.歯がなぜ無くなったのでしょうか?
2.あごの機能に問題はありませんか?
3.上下のあごの関係は正常ですか?
4.インプラントを植立する(入れる)場所に骨は十分ありますか?
5.血液性状を含む全身の状態は正常ですか?
6.後々ブラッシングを含む十分なメインテナンスができますか?
7.そのインプラントがだめになった時どうしますか?
1.歯がなぜ無くなったのでしょうか?
・事故で歯を無くしたのでしょうか? あるいは、齲蝕(虫歯)や歯周病(歯槽膿漏)で歯を無くしたのでしょうか?
・歯の無くなり方で、残された骨の状態が違います。これはインプラントをするときにとても大切なことです。また、
ご両親からいただいた天然の歯はとてもよい材質で、すばらしい作り方で作られています。その歯が無くなるのですから、
もし齲蝕や歯周病でなくなったのなら、口の環境が病気にかかりやすいと考えられます。その場合、安易にインプラントをすると、
天然の歯よりも不十分な状態で入るのですから、よほどブラッシングをはじめとするメインテナンスが十分にできなければなりません。
2.あごの機能に問題はありませんか?
・歯がなくなる原因の一つにあごの機能不全が関係する場合があります。そのような検査も十分してから、
インプラントをするかどうか決めるようにしましょう。
3.上下のあごの関係は正常ですか?
・上下のあごの位置関係も調べる必要があります。正常な関係でない場合、審美的にきれいにならなかったり、
機能的に満足できない場合があります。先にあごの関係をよく調べてもらってからインプラントをするかどうか考えるようにしましょう。
4.インプラントを植立する場所に骨は十分ありますか?
・あごの骨の密度、厚み、高さなど骨の状態を十分把握しておかないと、入れたインプラントが十分機能しないことがあります。
長く持たないことも考えられます。実際にインプラントをする前に検査で把握しておくことが必要です。
5.血液性状を含む全身の状態は正常ですか?
・貧血や血液の疾患、また、内臓関係に問題がある場合は手術に差し支える場合があります。前もって十分な検査をするようにしましょう。
6.後々ブラッシングを含む十分なメインテナンスができますか?
・ご両親からもらった、とてもよくできたご自分の歯でも悪くなるのですから、歯磨きやメインテナンスができなければ、
インプラントは機能しなかったり、長く持たないことがあります。また、
身体が不自由になったときに面倒を見てくれる歯科医師やヘルパーあるいはご家族が必要になります。
それら将来のことも頭に入れておかれるとよいと思います。
7.そのインプラントがだめになった時どうしますか?
・今、入れてもらったインプラントがだめになったとき、
その部分の骨はそのままインプラントをすることができない状態になると考えられます。
その時にどうするかについても十分検討しておいてください。骨を再生する手術をするのか、
あるいはその時にはブリッジや義歯などでするのかについても考えておかれるとよいと思います。